ECサイトのカスタマイズ費用を抑える方法と開発会社に伝えるべきポイント

はじめに
ECサイトの構築において、既存サービスだけでは足りず「カスタマイズ」が必要になるケースは多くあります。しかし、気になるのはやはり「費用」。気軽に依頼すると、予想以上の見積もりが出てくることも。
この記事では、カスタマイズ費用を抑えるための具体的な工夫と、開発会社に伝えるべき情報の整理方法について解説します。
カスタマイズ費用が高くなる原因とは?
まず、費用が高くなる主な要因を理解しましょう。
- 要件が曖昧で、何を作ればいいか不明確
- 想定よりも作業範囲が広い
- 既存システムとの整合性に手間がかかる
- テストや検証が複雑になる
- 設計変更が何度も発生する
これらを避けることで、開発効率が上がり、コストも抑えられます。
カスタマイズ費用を抑えるための5つのポイント
1. 要望を明確に文章で整理する
「こんな感じで便利にしたい」ではなく、具体的な操作イメージを言語化しましょう。
例:悪い伝え方
- 「商品登録をもっと楽にしたい」
例:良い伝え方
- 「商品名・価格・画像のCSV一括登録ができるようにしたい」
ワイヤーフレームやExcelなどで画面のイメージを作っておくと、開発会社の理解が早まります。
2. 「必要なこと」と「できれば欲しいこと」を分ける
必須機能と優先度の低い機能を分けて伝えることで、段階的な開発提案や費用調整が可能になります。
優先度 | 内容 |
---|---|
高 | 商品の一括登録機能 |
中 | カート内で数量変更できる機能 |
低 | ユーザーアイコンのカスタマイズ |
3. 既存の機能・サービスで代用できないか検討する
カスタマイズではなく、既存のアプリ・プラグイン・外部サービスで代用可能なケースもあります。
例:
- メルマガ配信 → メール配信ツールを連携
- 商品レビュー → ECパッケージの標準機能を活用
4. テストや管理機能の簡素化も検討する
開発費用の中には、運用・管理画面の実装やテスト工数が大きな割合を占めることがあります。
可能であれば以下を検討しましょう。
- 管理画面のUIは簡素でもよい(CSV操作など)
- 管理者しか使わない機能は最低限の動作でOK
- テストは自社側で一部実施する
5. 修正は「まとめて」依頼する
小さな変更でも都度依頼すると、作業の都度コスト(再構築、テスト、連絡工数など)が発生します。できる限りまとめて相談しましょう。
開発会社に伝えるべき主な項目
正確な見積もりと円滑な開発のために、以下の情報は最低限伝えましょう。
- 現在使っているECシステムやサービス名(例:Shopify、EC-CUBEなど)
- 実現したいこと(目的と背景)
- 機能の仕様(操作フローや画面イメージ)
- 予算感とスケジュール
- 誰がどのように使う機能か(一般ユーザーか管理者か)
- 他社の類似機能例(あれば)
まとめ
カスタマイズの費用は、要件の整理と伝え方次第で大きく変わります。
開発会社にとって「何を、なぜ、どのように実現したいのか」が明確であれば、無駄な作業や仕様の行き違いを防げます。
無理に機能を削らずとも、段階的な実装や代替手段の提案を受けることで、費用を抑えることは十分可能です。
「費用を抑えて必要な機能だけを実装したい」「まずは相談
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IT業界歴27年、デザイナーとしてキャリアを始め、デザイン・プログラミング・コンサルを統合したアプローチを提供。幼少期からのプログラミング経験で複数言語・独自フレームワークに精通。年商億超えECサイト運営会社2社の経営を通じ、戦略立案や運営ノウハウを培いました。EC-CUBE公式インテグレートパートナーとして、EC構築・カスタマイズ・運営を一貫サポートし、ビジネス成長に貢献します。